どうも、まえのです。
今回は、『コードバン革靴の見分け方』について紹介します。
コードバンの見分け方を知っているだけで、1足で1万円を超える利益も簡単に狙えますし、
逆に、コードバンの見分け方を知らないと、誤った仕入れをしてしまうことだってあるかもしれません。
見分け方を知らないままだと、仕入れの面でリスクに繋がる可能性もあるということですね。
革靴転売の初心者の方はもちろん、中級者の方も、コードバンの見分け方に“ 自信がない ”という人は、
今回の記事と動画で、確実にコードバンを見分けられるようになっておきましょう。
Contents
コードバンの見分け方について【動画付き】
コードバンの見分け方については、動画でも説明していますのでこちらも参考にしてみてください。
コードバンとよく似ているのが「ガラスレザー」
コードバンとよく間違いやすいのが「ガラスレザー」の革靴です。
ガラスレザーというのは、
クロム鞣しを施した後に平らなガラス板やホーロー加工を施した鉄板に張り付け乾燥させ、通常は銀面をサンドペーパーで削り、顔料系の塗料や合成樹脂を用いて表面を均質に仕上げた革です。表面を削ることを通じて、原皮の表面に残った皺模様や傷・虫刺され痕などを消せるので、歩留まりを高められ、安く大量にかつ安定的に供給が可能です。
引用元:紳士靴を嗜む(飯野高広)
要するに、表面に樹脂仕上げをした革ということですね。
この樹脂仕上げした表面の光沢感が、コードバンの特徴でもある光沢感と似ているため、非常に間違えやすいのです。
ガラスレザーなのか、それともコードバンなのか、この判断も今回お話する見分け方を覚えておくと難なく見分けられるはずです。
それでは、参りましょう。
コードバンの見分け方
特徴:履き皺の入り方①
コードバンの特徴として最も顕著なのが、履き皺の入り方です。
まずはこちらの写真を見てください。

こちらは、英国革靴のクロケット&ジョーンズのコードバンです。
履き皺部分をよく見てみてください。
大きく波打つような履き皺が入っているのがわかると思います。
次に、こちらのコードバンではない一般的な革靴の写真をご覧ください。

こちらの写真から、小刻みに連なった多数の皺が見られるのがわかると思います。
よく見る皺の入り方だと思いますが、これがコードバンではない革靴の特徴です。
他の例としては、こういった皺の入り方もコードバンではありません。

小刻みに盛り上がったような皺の入り方をしていますね。
コードバンでは、このような細かい皺の入り方はしないものと思っていただくのが良いと思います。
その点を踏まえて、今度はもう一度コードバンの革靴を確かめてみてください。


見てわかる通り、履き皺に『小刻みの皺』は現れていないですよね。
これが、コードバンとその他の革靴の大きな見分け方のポイントになります。
写真からでも判断できるポイントなので、しっかりと覚えておいてください。
特徴:履き皺の入り方②
それからもう一つ、履き皺の特徴として「ぼんやりと白く見えることが多い」ということもあげられます。

こちらは、米国靴のオールデンのコインローファーです。
革靴に詳しい方であれば、コードバンと言えば『Alden(オールデン)』が思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。
そして、こちらのローファーも、もうおわかりかと思いますが『コードバン』ですね。
履き皺部分を見てみると、小刻みの皺は見られず大きく波打つように皺が入っています。
そして、履き皺のもうひとつの特徴でもある「白っぽく見える」というのが写真からもわかると思います。
最初のコードバンの写真ももう一度見ていただくと、同じように白っぽくなっているのがわかると思います。

リペア直後(靴磨き後)はこういった白っぽく見えることは少ないですが、
店舗仕入れやネット仕入れでコードバンを見かけるときは、このような状態になっていることが非常に多いです。
おそらくコードバンの毛羽立ち、もしくはワックスやロウ分の影響、といった理由なのかと思いますが、
詳しい理由については、判断ができかねるのでここでは割愛させていただきます。
以上の2点が、履き皺に関しての見分け方ポイントでした。
動画内では、履き皺以外の特徴ももう一つお話しておりますが、
基本的には今回ご紹介させていただいたポイントを押さえていただければOKでしょう。
コードバン革靴仕入れの一例
コードバン革靴の仕入れ自体はそれほど多くはありませんが、今回の知識を知っていればこのような利益商品を見つけることだって出来るはずです。

こちらは、セカンドストリートで見つけた『REGAL』のモンクストラップです。
値段は3,564円(税込)でした。
コードバンなのにこの値段はめちゃくちゃ破格ですねヾ(^v^)
よくある「Shell Cordovan」の表記もありませんでしたから、店員さんもコードバンだという確証が得られなかったのでしょうね。
そして、販売した結果が、

このような価格で売れました(^^)!
ちなみに、回転率重視の価格にしたので即日で売れましたが、もう少し強気価格でもよかったかもしれないですね。
コードバンも年々取れる量が減ってきているそうなので、お店やネットで利益の出る価格で見つけたときは、逃がさず仕入れられるようになっておきましょう。
コードバンの見分け方については以上になりますが、最後にコードバンについてもう少しお話しておきます。
興味がある方は、知識として頭に入れておくとよいでしょう。
おまけ:コードバンが希少な理由
コードバンの生産量は年々減少傾向にあります。
なぜなら、コードバンが取れる農耕馬の数が、機械化が進み年々少なくなっているというのが背景としてあります。
ちなみに、農耕馬というのは主に農業に使われる馬のことですね。

こういった農耕馬には、お尻の皮の中に「コードバン層」というコラーゲンの塊のようなものを持っています。
この「コードバン層」がコードバンとなっているのです。(※動画でもお話しています)
農耕馬の飼育も少なくなっているという状況を考えると、コードバンの価値はこれからもどんどん上がっていくことが予想されますね。
なぜ、農耕馬には「コードバン層」があるのか?
農耕馬のお尻部分になぜコードバン層があるのかという理由として、
農耕馬が外敵から身を守るために備えた防御策
だという説が僕としてはしっくりきています。本当のところはわかりませんがw
要するに、肉食動物(オオカミなど)から逃げた時に真っ先にかみつかれるのがお尻部分だからだそうです。
だから、その部分を少しでも頑丈にしておこうと出来たのが「コードバン層」とのこと。
本当なのかはわかりませんが、納得できなくもないお話だと思います。
進化の過程でそうなったということですよね。
僕はドキュメンタリー番組を見るのが好きで、昔はよく「どうぶつ奇想天外」という番組を見ていましたが
サバンナの動物たちが狩りをしている状況は頻繁に放送されていました。
そこでも、やっぱり最初はお尻から攻めていた印象です。
いや、変な話ではなくw
でも、不思議なのが、どうやって農耕馬のお尻の「コードバン層」からコードバンを作れるようになったのかという起源が、全く謎のままなんだそうです。
コードバンにはいろんな通称があり、「幻の革」と呼ばれる経緯はそんな感じだそうです。
こうやって、コードバンひとつ例にあげてみても、付加情報を知っていくのって面白いですよね。
ブランド情報や販売手法など学んでいくのもいいですが、余裕があれば素材や製法なんかも調べてみると面白いと思いますよ!
以上で今回のお話は終わりになります。
最後に別の話をしてしまいましたが、「コードバンの見分け方」もこれからしっかり活かしてくださいね。
それでは、ありがとうございました。
まえのでした~。
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